タマフク・クラブ-歌舞伎のお時間■□■ひよっこ・kotatuの歌舞伎への誘い■□■「歌舞伎が好きなの?」。そう訊かれると、答えに困る私。嫌いではないけれど、歌舞伎全般が好きなのかというと、それはちょっと違うし。私が好きなのは、坂東玉三郎さんと中村福助さんのお二人。 歌舞伎ほど、よく言えばスペクタクル、悪く言うと荒唐無稽な筋立ての演劇はないのでは…、と思います。現代人(特に若者)が見て、ストーリーはなかなか感情移入しにくいし、百何十年も前の台本を未だに使っていて、今の時代のセンスというのも感じ取りにくいし。 けれど役者さんだけは確かに今を生きているヒトなわけで、役者を見に行く演劇なのでは…と私は思っています。そして私は、坂東玉三郎さんと中村福助さんを見に、歌舞伎見物に出かけて行くのです。歌舞伎界を代表する、いや、しょって立つ、奇跡のような美貌の立女形お二人であります。 私はジャンルを問わず、美しいモノが大好き。機能美もイイけど、退廃美や実用的ではないが美しい、というのもアイしているので、行き着いた先が究極の耽美、歌舞伎の女形。その中でも珠玉の、先のお二人だった、というワケなのです。 「歌舞伎って、なんか退屈そうだし、よく分からない」。友人達はそう言います。別に分からないままだって全然構わないわけなのですが、ひょっとして分かると、小難しいと思っていた歌舞伎、案外イイヤツだったりして。 私のような青二才が歌舞伎を語るのはおこがましいけれど、「知らざァ、言って聞かせやしょう!」。私が見た舞台を中心にお話ししたいと思います。kotatu歌舞伎語りの、始まり、始まり、でございます。 |